@article{oai:cis.repo.nii.ac.jp:00000276, author = {巾, 正美 and 萩田, 菜央 and 高橋, 正人 and 細川, 正清 and HOSOKAWA, Masakiyo and HABA, Masami and HAGITA, Nao and TAKAHASHI, Masato}, issue = {12}, journal = {千葉科学大学紀要, The University Bulletin of Chiba Institute of Science}, month = {Feb}, note = {【目的】薬効の持続と副作用の軽減や嚥下能力の低下等の身体的要因へ対応するため、剤形変更は臨床現場において頻繁に遭遇する。ただ、剤形間の体内動態特性の変化により生じる生物学的非同等性を考慮されていないのが現状であり、これらの定性的剤形変更は重大な医療事故を生じる潜在的危険性を含んでいる。したがって、剤形変更時の投与設計や剤形変更後の薬効や副作用のモニタリングは今後重要視される薬剤師の職責であり、剤形変更時に合理的薬物療法を確立していくためには、剤形間の体内動態特性変化を考慮した投与設計を構築することが要求される。特に、より厳密な血中濃度制御による薬効の持続と副作用の軽減を目的とした経口徐放性製剤の場合は、徐放錠の有する体内動態の特殊性から剤形変更時には注意を要する。本研究はニフェジピンの膜制御型徐放性錠剤から徐放性細粒剤への剤形変更を想定し、添付文書に記載されている血漿中濃度を数学的モデルにより解析し、剤形間の体内動態特性変化を考慮した投与設計を提供することを目的とする。 【方法】添付文書に記載されている血漿中濃度を読み取り、1次吸収のあるone-compartment modelを仮定し、残差法によりセパミットR細粒とアダラートL錠の経口投与後のニフェジピンの薬物速度論的パラメータを算出した。 【結果】残差法により算出したセパミットR細粒の見かけの全身クリアランス(CLapp)値はアダラートL錠のCLapp値の約1/2となった。両剤形の消失速度定数には大きな差異は認められなかったが、分布容積(Vd)をバイオアベイラビリティ(F)により除することにより表されるセパミットR細粒の見かけの分布容積(Vd /F)値は、アダラートL錠のVd /F値の約1/3となった。CLapp値がkel 値とVd /F値の積であることを考慮すると、セパミットR細粒におけるCLapp値の減少は、Vd /F値の低下によるものと推察され、さらに吸収後のニフェジピン体内動態特性は両剤形間で同一であることから、セパミットR細粒におけるVd /F値の減少要因は、F値の上昇によると予測された。以上の結果は、アダラートL錠からセパミットR細粒への同一用量での定性的剤形変更はニフェジピン血漿中濃度の上昇を原因とする重大な医療事故を生じる潜在的危険性を示すものである。アダラートL錠からセパミットR細粒への剤形変更時の至適投与量を探索するため、アダラートL錠投与後(1日2回)の定常状態最高血漿中濃度(Cmax,ss)に対するセパミットR細粒投与後のCmax,ssの比が0.8以上、1.2以下であることを投与計画の最適化指標とした血漿中濃度のシミュレーション結果から、セパミットR細粒の投与量補正係数(アダラート?L錠の投与量を1としたときのセパミットR細粒の投与量)として約0.5が算出された。 【結論】本研究では、ニフェジピンの膜制御型徐放性錠剤から徐放性細粒剤への剤形変更を想定し、両剤形間の体内動態特性の変化を考慮した投与設計の構築に成功した。本研究は、同一用量での定性的剤形変更の危険性を示すものであり、剤形間の体内動態特性の変化を組み入れた合理的薬物療法の確立に直結するものである。}, pages = {61--66}, title = {添付文書情報に基づくニフェジピン徐放性製剤間の生物学的同等性の検証}, year = {2019}, yomi = {ハバ, マサミ and ハギタ, ナオ and タカハシ, マサト and ホソカワ, マサキヨ} }